昭和22年から全国的に行われている共同募金運動ですが、まだまだご理解いただけていない部分があるようです。 よく寄せられるご質問をQ&A形式でまとめました(愛媛県共同募金会HPより抜粋)。 |
共同募金は、どのような運動ですか?
「共同募金会」という民間社会福祉団体による民間社会福祉施設や団体のための民間の募金運動です。
私達の回りには、いろいろな民間の社会福祉施設や団体があります。たとえば、保育所、心身障害者施設、老人ホーム、小規模作業所などの施設、老人クラブ、知的障害者育成会、社会福祉協議会などの団体です。公と民間の違いをひとことでいえば、公は基本的な事業を、民間は小回りのきく事業を行っています。民間の社会福祉施設や団体はきめこまかなサービス事業を行っているのが特徴です。共同募金は「民間ボランティア」の募金活動で支えられた「民間の社会福祉施設や団体」のための「民間の募金」運動です。
共同募金は、どのような特徴をもつ募金ですか?
民間社会福祉事業のための資金募集であり、特徴として、民間活動であること(民間性)、都道府県の地域を単位としていること(地域性)、全国一斉に展開して運動を行っていること(全国協調)、全国の民間社会福祉施設や団体がそれぞれ資金募集をする弊害をなくすために、一元化していくこと(一元化)、寄付者に対して使途を明確にして公表していること(公表)、約200万人のボランティア精神をもつ奉仕者(ボアンティア)の活動に支えられていること(奉仕活動)等があげられます。
共同募金には、どのような募金があるのですか?
運動期間中(10月1日から12月31日までの3か月間)に、共同募金会が募集する寄付金が共同募金です。大きく分けると、一般募金と歳末たすけあい募金に分けられます。
地域で行われる歳末たすけあい運動による寄付金や、NHKがテレビやラジオを通して呼びかけるNHK歳末たすけあい運動による寄付金も共同募金の一環です。
歳末たすけあい募金は、共同募金ですか?
昭和34年(1959年)以降、歳末たすけあい募金は、共同募金の一環として行われています。当時、共同募金運動は募金額の増強を図るため「共同募金倍加運動」を展開しました。そのために募金期間が延長され、従来10月の1か月間であったものが10月から12月までの3か月間になったのです。これによって、例年歳末時期に市町村社会福祉協議会等が主体となって実施している歳末たすけあい運動は、その一環として実施している金品持ち寄りや寄付金募集を共同募金運動の一環として実施することに調整一元化されました。
NHK歳末たすけあいも、共同募金ですか?
NHK歳末たすけあいは、NHKがその公共性に基づき、放送を通して社会福祉に寄与しようという目的で、中央共同募金会が後援し昭和26年(1951年)第1回から毎年12月に実施されている募金運動です。昭和29年(1954年)からは中央共同募金会との共催となりました。募金の方法は、NHKがテレビ、ラジオを通じて呼びかけ、中央共同募金会と都道府県共同募金会は、寄付金の受け入れ配分など取り扱いに関する一切の業務を行っています。寄付者は、全国の最寄りの郵便局、NHKの窓口、共同募金会、金融機関等の窓口などにおいて寄付ができるしくみになっています。
共同募金会は、法律(社会福祉法)にきちんと位置づけられている機関であること、社会福祉に関する寄付金を効率的に活用することについての専門的な機能をもつ全国的に組織された募金団体であることなどにより、NHK歳末たすけあい寄付金の受け入れと配分に関する業務をすることになったのです。
共同募金の発祥地は、どこですか?
組織だった現在の共同募金が誕生したのは、アメリカ・オハイオ州クリーブランド市です。大正2年(1913年)のことです。
日本で初めて共同募金を実施したのは、いつ、どこでですか?
大正10年(1921年)に、長崎県で、日本で初めての共同募金運動が行われましたが、惜しくも1回限りで終わりました。実施主体は、長崎県社会事業協会で、当時としては相当の好成績をあげました。ちなみに全国的に展開した共同募金運動の第1回目は、昭和22年(1947年)でした。運動期間は11月25日から12月25日までの1か月間でした。
全国的な共同募金運動は、どのようにして始まったのですか?
終戦直後の昭和20年(1945年)12月現在における全国の要保護者数は300万人余りに及んでいます。そこで、政府は統一的な援護策を策定し、この事業のため、2億円の予算を計上しましたが、実際の処遇にあたっては、昭和21年(1946年)に同胞援護会が設立されるなど、民間の経験と機能に負うところが大きかったのです。
一方、戦災などで、戦前6700余りあった民間の社会福祉施設が3000余に減少し、しかもその運営は、物価の高騰などにより多難なものでした。
政府は、この援護策に続いて生活保護法を中心に公的扶助政策を推進していきますが、これに対して連合軍総司令部(GHQ)は、昭和21年(1946年)2月、政府の責任において行う施策を民間の事業体に行わせてはならない、と同時に民間が行う事業に対して公金を支出してはならないとする覚書を政府に発しました。当時「公私分離の原則」と呼ばれたものです。この原則は、当時の民間社会福祉事業運営の根本を変えるものでした。そこで厚生省、関係者などが協議し、昭和22年(1947年)に至り、「共同募金」によって、民間社会福祉事業の資金づくりをする方法が最も適切であるとの結論に達したのです。
赤い羽根は、何のために使われているのですか?
共同募金運動を盛り上げるためのシンボルマークとして、また、寄付者に対する感謝の印として使われています。
赤い羽根はどうして共同募金のシンボルになったのですか?
赤い羽根を、共同募金運動のシンボルとして使用したのは、アメリカが最初で、これにヒントを得て、日本でも昭和23年(第2回)に赤い羽根をシンボルとして使用することになったのです。
税金を払っているのに、なぜ、共同募金をする必要があるのですか?
行政では、私たちの税金で公平に効率的に施策を行っています。社会福祉の対象者にも、不公平にならないように施策を行っています。
現在、急速な少子・高齢化が進行するなかで、住民の社会福祉に対する意識も変わってきました。この社会の変化が激しい時代にあって、民間非営利団体(NPO)やボランティア団体の活動に見られるように、多くの人々が、単に税金による公的な社会福祉制度の充実を求めるだけではなく、住民みずからが主体的に多様な社会福祉の課題にとりくむ試みがふえ、民間社会福祉活動が新たな発展の時期を迎えています。
このような状況のなかで、共同募金運動は、住民相互の助け合いを基調とし、地域福祉の推進を目的として、だれもが住みなれた地域で安心して暮らすことができ、住民みずからが参加する福祉コミュニティづくりへの参加を促し、実現するための多様な活動を財源面から支援する役割を果たすことが求められています。民間の特質である迅速性、柔軟性、先駆性、開拓性です。そのための財源として、共同募金は、欠かすことができないものです。
なぜ、目標額があるのですか?
共同募金は、集まった寄付金を特定の配分先などに単純に配分しているのではありません。
まず、さまざまな団体に申請をよびかけます。次に、社会福祉協議会などの民間の社会福祉団体や施設から申請を受けます。
その申請内容について、その必要性、緊急性などを考慮し、寄付者の方々に納得いただけるような配分計画をたて、その計画額を目標額として行う募金です。
いいかえれば、目標額は、最小限度、これだけはぜひ必要だという計算から割り出した金額になります。
善意の募金なのに、なぜ寄付金を割り当てるのですか?
共同募金は、決して寄付額を割り当てる募金ではありません。
社会福祉協議会などの団体や、障害児者、児童などの施設から、備品費や活動資金の額を申請いただき、その額をもとに目標額を定めています。
この目標額は、あくまで目安にすぎません。各ご家庭相応のご協力をいただければ結構です。
なぜ、家庭で募金したのに、職場でも募金するのですか?
共同募金は、一人ひとりにご協力いただくことをめざしている運動です。
共同募金へのご協力をお願いしているのは、世帯ばかりでなく、街頭や職場や学校などでよびかけているのは、一人ひとりに住んでいる地域の福祉に関心をもっていただきたいからです。
福祉サービスが豊かに行われ、住民にとって暮らしやすい福祉の充実した地域にしたいのです。
多くの人は、福祉にふれる機会が日常ほとんどありません。だれもが、福祉に参加するきっかけとして、募金をとおして地域の福祉を支える役割を担っていただきたいからです。
共同募金は、地域の人々がお互いに助け合って、ともに生きていこうという心をもっていただく運動として展開しています。
なぜ、町内会長や自治会長が協力しなければならないのですか?
西条市において、毎年、共同募金に好成績をおさめることができるのは、町内会長、自治会長、隣組長さんなどの募金ボランティアのみなさまのおかげです。
この運動は、社会福祉に率先して協力しようという募金ボランティアの方々の組織的活動で推進されています。
町内会長さんや自治会長さん、隣組長さんは、住みよいまちづくりのリーダー役として日頃から、活動されている方々です。そのため、町内会長さんや自治会長さん、隣組長さんに募金ボランティアをお願いし、お骨折りいただいています。
住民のみなさまに、本運動の趣旨や使いみちを正しくご理解いただくために、共同募金会と住民のみなさまとの『パイプ役』として、ご協力をお願いしています。
〒799-1371
愛媛県西条市周布606-1
TEL.0898-64-2600
FAX.0898-64-3920
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